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【2012年9月号掲載】
シリーズ第23回　通信サービス新時代

意外に使える、スマートフォン

「私には使いこなせない」もし、そう考えていたなら、少し事情が違うようです。
先日、シニア向けスマートフォンを発売したNTTドコモに最新事情を聞きました。

機能をしぼり、使いやすく

　「２０１１年の発売以来、ご好評をいただいている『らくらくホンシリーズ』に、新しく『らくらくスマートフォン（以下スマホ）』を追加しました」。スマホについて、NTTドコモ北海道支社広報室の玉田室長は、そう語ります。

　他社に先駆け、先日「シニア層向けのスマホ」として発売された「らくらくスマートフォン」の特徴は、何といってもタッチパネルの見やすさ、使いやすさにあるようです。

　「息子さんや親戚の番号を入れておけば、ボタンひとつで電話をかけられる機能は『らくらくホン』と同じ。画面のボタンを押すと指先に振動が伝わり、しっかりと操作できたことがわかるので、タッチパネル操作の不安もありません」。

　インターネットは、「ひと目でわかる大きなボタンで表示されます。サイトやアプリを絞り込んでわかりやすいメニューにしてあるので、初めての人でも簡単に使えます。CMでおなじみの音声認識技術を使った機能（しゃべってコンシェル）も使えます」。

　端末に話しかけることで今日の天気や知りたい情報を調べたり、メールしてくれたり。機能を絞りこみ、シニアにとって魅力的な機能だけを集めて、「スマホデビューのハードルを一気に下げている」のが魅力です。

専用の料金プランも登場

　「スマホだと月々の通信費が高くなる」と考えている方も多いと思われますが、NTTドコモの場合は「らくらくスマートフォン」の発売に合わせ、専用のパケット定額プランも用意しているそうです。「どなたでも、気軽に、安心してスマホをご利用いただけます。料金プランについての条件などは、最寄りのドコモショップでご確認を」と説明します。



通信サービス新時代を生きる

　オレオレ詐欺に限らず、今は誰もがネット社会の危険を知り、トラブルに巻き込まれないようにすることが大切です。NTTドコモでは、以前からシニアや子どもに向けた『ケータイ安全教室』などに取り組んでいます。

　また、大震災の教訓から、新たな災害対策として、パケット通信（データ通信）を利用して個人宛に音声で安否情報を送れる「災害用音声お届けサービス」が、各社から提供されています。メッセージの送達状況は互いにSMSで確認でき、利便性が向上しています。

　先進の機能は、人の暮らしや気持ちに寄り添うためのもの。年齢を問わずスマホを使う時代が目前に迫っています。

【取材協力】
NTTドコモ北海道支社

シニアのための法律相談所

【第23回】
不審な請求がきても慌てない。反応しない。

　携帯電話やスマホは便利ですが、リスクもあります。見知らぬ人からのメールの誘いにのってwebへアクセスしたところ料金を請求された例。スマホで動画サイトの無料アプリをインストールしたところ高額な請求をされた例などがあります。また、そもそも何もしていないのに、一方的に突然メールで請求された例もあります。

　民法上、原則として、契約する人が理解したうえで合意しなければ法的な効力は生じません。仮に確認画面があり，クリックしたとしても、利用者が十分に理解できるように表示されていないような場合には、無効の主張が可能です。更に、損害金について不当に高額な場合には消費者契約法により無効となります。訴訟を起こすと脅してきても、直ちに請求に応ぜず、冷静に対応することが重要です。

　もし、不審な請求を受けた場合には，直ちに弁護士などの専門家や消費者センターに相談して、対応してください。

　絶対に避けて欲しいことは、このようなメールの送付先に連絡することです。連絡したときに、住所や電話番号などの個人情報を聞き出され、更に被害が広がる場合があります。



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